有坂汀の音楽レビュー

私、有坂汀が今まで聞いていた音楽や、最近お気に入りの音楽をアルバム中心に紹介するブログです。

時計じかけのオレンジ オリジナル・サウンドトラック Soundtrack

鬼才・スタンリー・キューブリック監督作の

バイオレンス映画で、主演を務めるのは

マルコム・マクダウェル

数多くの模倣犯を生んだことから本国であるイギリスでは

つい最近まで上映もレンタルもできなかった

「いわくつき」の映画。そのサントラ盤です。

新し物好きのキューブリック監督らしく、映画音楽では

当時最新鋭のシンセサイザーが全編にわたって使用されており、

ブックレットには作曲の様子が写されているのですが、

黎明時のコンピュータと同様、シンセサイザーもバカでかい

装置がいくつも立ち並び、部屋の中を席巻していたことを

この文章を書きながら思い出しております。

一度見たら忘れることのできないおどろおどろしい映像で

始まるオープニングの後ろで流れている

時計じかけのオレンジ」タイトル・ミュージック

に始まって、ケンカのシーンで使われていた

泥棒かささぎ」序曲

街でひっかけた女の子と「3P」している最中

(コマ回しで撮影されていて本当に何度見ても爆笑してしまう)

に流れている

ウィリアム・テル」序曲 ~スイス軍隊の行進

そして、この映画を(負の意味で)象徴する

ジーン・ケリーの「雨に歌えば(Singin' in the Rain)」

も収録されており、10代における自分の

「マスターピース

とも呼べる1枚です。

 

 

 

 

時計じかけのオレンジ オリジナル・サウンドトラック

時計じかけのオレンジ オリジナル・サウンドトラック

 

 

レノン・レジェンド

ビートルズの中心メンバーで、

解散後はソロ活動に邁進するものの、1980年12月8日に

射殺されたジョン・レノンの楽曲を集めた

ベスト盤です。

僕がこのアルバムをメチャクチャ聴いていたのは高校から

大学入学にかけてのころで、今にして思えば

多感な時期に彼の音楽に出会うことが出来たのは

本当に幸せな事だったのだなと、噛み締めております。

収録されている楽曲の数々はまさに『ベスト盤』

の名にふさわしく、このアルバム1枚さえ聴けば、

ほぼ問題なく、シングルでリリースした楽曲もほとんど網羅されて

おりますのでそこもセールスポイントです。

「イマジン」から「 平和を我等に」まで全20曲は

タイトルだけで頭の中に曲が流れてきて、この文章を書いて

いる間も体を動かしたくてウズウズしてくるわけですが、

その一方でジョン・レノンが他界した12月8日が来ると、

「あぁ、今日は彼が行ってしまった日か…。」

などと心ひそかに彼のことを偲んでいたわけですが、

ここ最近はそれを忘れがちになっていて、さびしくてなりません…。

 

 

レノン・レジェンド

レノン・レジェンド

 

 

 

ザ・ビートルズ アンソロジー3

後の音楽シーンに大きな影響を与えたザ・ビートルズ

この作品は「アンソロジー」3部作の最後で、

後期の作品群、俗に『ホワイト・アルバム』と呼ばれる

The Beatles』から解散に至るまでに録音された楽曲が

収録されております。

しかし、人間関係は破綻を迎えつつも、素晴らしい楽曲を残し、

『アヴィー・ロード』などの傑作を世に送り出したのは

彼らの彼らたるゆえんということなのでしょう。

ここに収録されているものは公式盤として発表されたものの

アウトテイクやデモ音源ばかりなのですが、

正直なところ、洗練されたものとはかけ離れた内容で、

荒々しいものであったり、無骨であったり、正直、劣悪な

物であったり…。

しかし、どんな状態でも彼らの輝きは決して色褪せることなく、

我々オーディエンスを魅了してくれるわけでありまして、

そうでなければ僕もこうして文章を綴っているはずもなく、

人生は有限なものであると自覚しつつも、人が何かを残すことは

「永遠」を感じさせるのでした。

 

 

 

 

ザ・ビートルズ アンソロジー 2

伝説のロックバンド。ザ・ビートルズ

本作はレアトラックでビートルズの歴史を振り返る

『アンソロジー』シリーズの第2弾であります。

思えば、このシリーズを初めて聞いたのは高校時代のころでしたが、

ほぼ同時に村上龍の小説も読み始めたこともあり、

まさに文化系人生の「王道」を歩んでいたのだなぁと、

この文章を書いていた時に否応なく気づかされるのですが、

聞いていた当時は、無理に無茶を重ねてやっとこさっとこ

入学した高校にまったくと言っていいほどなじめず、

(これが卒業するまでつづいた。)

疎外された自分の状況を多々だた、こういうカルチャーで

慰めるしかない日々が続いていたころのことでした。

おかげで、今はそれが「メシのタネ」になっているので

元は取ったのかなと勝手に思っております。

それはさておき、本編に話題を戻しますと、

65年から68年初頭までに彼らが遺したスタジオアウトテイクや

ライヴ音源から集めた44曲に、ビートルズとしての新録音曲

『リアル・ラヴ』

を追加した豪華版になっており、ファンにとっては涙ものの

仕上がりとなっております。

「2」のメインどころは、彼らが録音に凝りはじめる

リボルバー』から『サージェント~』あたりですので、

技巧を凝らした彼らの演奏や楽曲が聞きどころです。

 

 

 

アンソロジー 2

アンソロジー 2

 

 

ザ・ビートルズ アンソロジー 1

音楽をやる上で影響を受けたことがない人間を

探すほうが逆に難しいのではないかと言われる

ロックバンド『ザ・ビートルズ』。

このアンソロジーボックスは3部作の第1部で、

初期の音源が収録されております。

思えば、コレを初めて聞いたのは高校時代のことで、

本編のアルバムを全て聞いて、

そのあとにアンソロジー版を聞いておりましたことを

の文章を書きながら思い出しております。

このボックス・セットが最初に発売されたときに

大きな目玉となったのは、1980年に亡くなった

ジョン・レノンが残した音源を他のメンバーが

一つの曲として完成させた

『フリー・アズ・ア・バード 』

があり、僕自身もまた何度も聞いておりました。

その他にもCDのキャパいっぱいに詰め込まれたその他のレアトラックも

大きな目玉であり、

58年にビートルズの前身であるバンド「クオリーメン」時代に

自主制作したレコードに始まり、人気絶頂期の64年までの

軌跡をここでは堪能することが出来ます。

 

 

 

アンソロジー 1

アンソロジー 1