ベスト落語 十代目 金原亭馬生 「笠碁」「あくび指南」
古今の名作落語を収録した『ベスト落語』シリーズ。
本作品に収録されているのは金原亭馬生 師匠が演じる
「笠碁」と「あくび指南」であります。
真打に昇進したのは19歳のころのことだそうで、
これは戦後の最年少記録なのだそうです。
他界されたのは54歳のことだそうで、現在の感覚で言えば
早逝なのかもしれません。
「笠碁」はよく落語の題材になるのだそうで、二人の
囲碁好きが交わすやり取りの中に、長雨の降る様子が
にじみ出ているのが印象的でした。
「あくび指南」はこれを聞く前に名前だけは聞いていたので、
まじめな顔をしてあくびのやり方を教える師匠と、
それを教わってもなかなか演じることのできない弟子との
対比構造にあるところで、ここでは志ん生師匠の
スタイル、教わるほうが脱線してしまうというやり方を
踏襲しているのだそうです。
最近ビジネス雑誌でも高座に通うビジネスマンがいて、
落語の要素をビジネスに取り入れようという趣旨の
特集が組まれていたことを思い出しました。