有坂汀の音楽レビュー

私、有坂汀が今まで聞いていた音楽や、最近お気に入りの音楽をアルバム中心に紹介するブログです。

私を抱いて下さい(DVD付) CD+DVD

ここ何年かで久しぶりに「音楽」と向き合った気がします。

シングル「リンゴ売り」「裸電球」を含むシンガーソングライター、

中村中さんのセカンド・アルバムです。

衝撃的な内容でヒットを博したシングル「リンゴ売り」「裸電球」を含む

11曲が収録されており、CD+DVD盤のDVDには「リンゴ売り」と

「裸電球」のPV(Album version)、特典映像ほかを収録したものと

なっております。

僕は本作品を深夜、イヤホンをして延々と聞き込み、中村中さんの

音楽の世界に「潜って」行きましたが、翌日現実世界に帰って来る事が

困難でありまして、そのあたりは注意が必要です。

彼女の書く作詞の世界は相当に重く、演歌なのかとうかがわせるほどで、

なんでかなぁと思っていると

「日常にある葛藤や自身の考えを綴り作詞をし」

ているのだそうで、さもありなんだなと思いました。

個人的には『私が欲しいなら』や『あたしを嘲笑ってヨ』

『真夜中のシンデレラ』などが残っております。

 

 

 

私を抱いて下さい(DVD付)

私を抱いて下さい(DVD付)

 

 

 

「パリは燃えているか」NHKスペシャル「映像の世紀」オリジナル・サウンドトラック完全版 Soundtrack

僕がNHKスペシャル映像の世紀」を見ていたのは

確か中学から高校時代のことで(どんな10代だか…。)

その中で音楽を担当されたのは加古隆氏でありまして、

2015年の戦後70周年とNHK放送開始90周年を記念した

NHKスペシャル『新・映像の世紀』されており、再度彼が

音楽を担当したとの話を聞いて、CDを買って繰り返し彼の音楽を

聞いていたことを思い出しました。

ここに収録されているのは、『映像の世紀』のテーマ曲である

「パリは燃えているか」の各ヴァージョンなどを収録した完全版であり、

重厚なピアノが奏でる「20世紀」と言う時代にさまざまな感慨を

覚えたことを思い出します。

後に自分で文章を書くようになったときに『映像の世紀』などで

見た知識が存外、役になっていることを大いに実感し、

自分の辿ってきた道が少なくとも間違ってはいなかったのだと

証明できた瞬間でもあります。

加古氏は“ピアノの詩人”とも評されるそうですが、なるほどとうかがえます。

 

 

 

 

 

天までとどけ

「友達の詩」が異例のロングヒットを記録したシンガー、

中村中のデビューアルバムです。

彼女の経歴に目を通し、

『15歳より独学で身につけたピアノで作曲をスタート。 2005年6月、自主制作盤「友達の詩」発売。 同年2月には岩崎宏美のアルバム「Natural」に楽曲。 2006年6月28日、21歳の誕生日に「汚れた下着」でデビュー。』

と書いてあるのを読んで

「あぁ。彼女はずいぶん壮絶な経歴を歩んできたんだなぁ。」

と思ってしまいました。

このアルバムを聞いていたのは確か20代の中盤あたりのことで、

表題作となっている

「友達の詩」

「私の中の「いい女」」

さらには

「汚れた下着」

も繰り返し聞いてたことを今では懐かしい思い出です。

「手探りで探しながら生きている「若さ」がテーマ」

だそうで、ヒリヒリするような焦燥感と、彼女の歌唱力があいまって、

素晴らしい内容となっております。

彼女の歌声は一度「ナマ」でじっくりと聞いてみたいものです。

 

 

 

 

天までとどけ(DVD付)

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時計じかけのオレンジ オリジナル・サウンドトラック Soundtrack

鬼才・スタンリー・キューブリック監督作の

バイオレンス映画で、主演を務めるのは

マルコム・マクダウェル

数多くの模倣犯を生んだことから本国であるイギリスでは

つい最近まで上映もレンタルもできなかった

「いわくつき」の映画。そのサントラ盤です。

新し物好きのキューブリック監督らしく、映画音楽では

当時最新鋭のシンセサイザーが全編にわたって使用されており、

ブックレットには作曲の様子が写されているのですが、

黎明時のコンピュータと同様、シンセサイザーもバカでかい

装置がいくつも立ち並び、部屋の中を席巻していたことを

この文章を書きながら思い出しております。

一度見たら忘れることのできないおどろおどろしい映像で

始まるオープニングの後ろで流れている

時計じかけのオレンジ」タイトル・ミュージック

に始まって、ケンカのシーンで使われていた

泥棒かささぎ」序曲

街でひっかけた女の子と「3P」している最中

(コマ回しで撮影されていて本当に何度見ても爆笑してしまう)

に流れている

ウィリアム・テル」序曲 ~スイス軍隊の行進

そして、この映画を(負の意味で)象徴する

ジーン・ケリーの「雨に歌えば(Singin' in the Rain)」

も収録されており、10代における自分の

「マスターピース

とも呼べる1枚です。

 

 

 

 

時計じかけのオレンジ オリジナル・サウンドトラック

時計じかけのオレンジ オリジナル・サウンドトラック

 

 

レノン・レジェンド

ビートルズの中心メンバーで、

解散後はソロ活動に邁進するものの、1980年12月8日に

射殺されたジョン・レノンの楽曲を集めた

ベスト盤です。

僕がこのアルバムをメチャクチャ聴いていたのは高校から

大学入学にかけてのころで、今にして思えば

多感な時期に彼の音楽に出会うことが出来たのは

本当に幸せな事だったのだなと、噛み締めております。

収録されている楽曲の数々はまさに『ベスト盤』

の名にふさわしく、このアルバム1枚さえ聴けば、

ほぼ問題なく、シングルでリリースした楽曲もほとんど網羅されて

おりますのでそこもセールスポイントです。

「イマジン」から「 平和を我等に」まで全20曲は

タイトルだけで頭の中に曲が流れてきて、この文章を書いて

いる間も体を動かしたくてウズウズしてくるわけですが、

その一方でジョン・レノンが他界した12月8日が来ると、

「あぁ、今日は彼が行ってしまった日か…。」

などと心ひそかに彼のことを偲んでいたわけですが、

ここ最近はそれを忘れがちになっていて、さびしくてなりません…。

 

 

レノン・レジェンド

レノン・レジェンド