ベスト落語 八代目 桂文楽 「寝床」「悋気の火の玉」
人気落語家たちの名演を集めた『ベスト落語`シリーズ。』であります。
こういうものを訊いていると、落語が文学に
与えた影響というものを考えてしまいます。
考えてみると、僕が好きな作家はたいてい、
落語が好きであると言うことを公言しており、
西村賢太氏はもちろんのこと、本人曰く、
『土中三年時代』を過ごしていた時期の町田康氏も、
日がな一日酒を飲みながら時代劇と僕書と
落語の日々があったのだそうで、それらが
現在の「町田文学」に昇華しているのだと思うと、
とても感慨深いものがあります。
とまあ、本題に戻りますと、ここに収録されている演題は
「寝床(ねどこ)」と
「悋気の火の玉(りんきのひのたま)」
の2編でございまして、ブックレットを読むと、
「寝床」は「下手の横好き」の旦那が聞き
たくもない芸を聞かせる
のような話であったり、「悋気の火の玉」は
文楽のヴァージョンがあるのだそうですね。
これはいわく「江戸ネタ」というもので
上方にはないのだそうです。
こういう世界があるのもいいものでございます。