ベスト落語 八代目 春風亭柳枝 「花色木綿」「王子の狐」
本作は、八代目春風亭柳枝師匠の落語を収録したCDです。
僕が好きな作家を始めとする影響を受けた人間は、
ほぼすべて、古典落語の影響を受けており、特に
伊集院光さんはタレントと落語家修行を並行して
行っていた時期があり、彼がラジオでしゃべる
『語り口』は落語の素地がなければ成立しないので
あります。僕個人については落語に関して、
かなり今まで敬遠していた部分があったのですが、
このCDが自分の人生で最後まで落語の噺を聞いた
初めての体験であります。聞き方は他のジャンルの
CDと同じく、何かの作業をしながらでございましたが、
「笑い」の要素がいくつもちりばめており、とても
純粋に楽しむことが出来ました。
収録されている噺は「花色木綿」「王子の狐」 で、
「花色木綿」は泥棒の出てくる話で、これに
(この噺が収録されている)現代の事象を絡ませつつ、
笑いにもっていく過程が面白かったです。
「王子の狐」は『狐は人間を騙す』といわれていることを
逆手にとって、むしろ『人間が狐を騙す』という
あべこべさを笑うものでございます。
これを機会に、しばらく本格的に落語を聞いて
いこうかなと思いました。