アズベリー・パークからの挨拶
「ロックンロールの未来」
「ボス」
という綽名を関せられるミュージシャン、ブルース・スプリングスティーンの
ファーストアルバムです。このアルバムをはじめて聞いたのは
確か高校時代のことで、尾崎豊もまた高校時代に聞いていたことを
ライヴのMCで話していたことを思い出しました。
彼の音楽的なルーツである手紙のような性格をもった
デビュー・アルバムで
『処女作にはその作家のすべてが集約されている』。
ということを如実に感じさせるものでございました。
その歌い方も実在の固有名詞をマシンガンのように吐き出す
というもので、ラップを連想させるようなつくりで、
地元、クルマ、友人、酒、女、そして音楽。そんなことを
連想させる歌詞で、それでも『ボブ・ディランのような歌詞を書く』
という彼のスタイルが個人的な体験を普遍の芸術に昇華
させるものでございました。『成長するってこと』では
人生の意味を感じ、『都会で聖者になるのはたいへんだ』の
たたき付けるような言葉の嵐に打ちのめされてしまいました。
彼の音楽的な未来を予感させるこの1枚は聞いて損はないと思って
おります。
- アーティスト: ブルース・スプリングスティーン
- 出版社/メーカー: ソニーレコード
- 発売日: 1999/08/21
- メディア: CD
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