ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌
僕がショパンを聞くようになったきっかけというのは、
『葬送』という小説を読んだことです。
内容はショパンとドラクロワの友情を軸に
フランスの社会と芸術に生きた人々を描いたもので、
本当に内容は重量級ですが、
読み応えのある文学作品でありました。
さて、今回紹介する音楽は、やっとクラシックで、
ここに収録されているのは4つのバラードと、
幻想曲、舟歌が収録されております。
『クーリエ・ジャポン』という雑誌でクラシックに関する
特集が組まれたときにも平野啓一郎氏がショパンの演奏者は
この人のこのアルバムがベストであると絶賛しておりました。
『ピアノの詩人』といわれたそのショパンが
作り出した音楽を、これまた最高峰のピアニストである
クリスティアン・ツィマーマンの演奏に
よって紡ぎだされていく。本当に至福といっていい
時間でした。これを聞いている間は。
それにしても、ライナーノーツを見ていて
感じたことですが、ここにあげられでいる6曲は全て、
彼の弟子をはじめとする『誰か』
に捧げられたものなんだということをはじめて知りました。
ショパンのレッスンを受けるのは当時では
本当に贅沢なことであったらしく、なおかつ
練習熱心で才能がない人間には
教えなかったそうですから。「ショパンの弟子」と
社交界で言われるのは、本当に名誉なことだったのでしょう。
本当にこれを聞いたのは、これが初めてのことでありましたが、
間違いなく名盤だなと。
つくづくそう思いました。
- アーティスト: ツィマーマン(クリスティアン),ショパン
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 2009/04/29
- メディア: CD
- 購入: 2人 クリック: 13回
- この商品を含むブログ (7件) を見る