有坂汀の音楽レビュー

私、有坂汀が今まで聞いていた音楽や、最近お気に入りの音楽をアルバム中心に紹介するブログです。

17歳の地図

初めて僕が記事を書くために選んだアルバムは、

自分の人生で最も影響を受けた

アーティストの一人である尾崎豊のデビューアルバム

「17歳の地図」にしました。

その当時の映像がYoutube上でも確認できるのですが、

ソニー主催のオーディションに合格し、

17歳にしてレコーディングされた作品です。

当時彼は暴力事件を起こし、無期停学だったことも、

このアルバムの「物語性」に拍車をかけております。

初回生産はLP盤で、あまり生産枚数が少なかったので、

当時の彼がへこんでしまったことも

彼のクロニクルを書いた本の中にでも描かれております。

後に当の尾崎自身が須藤晃氏に

「ファースト・アルバムを超える作品が作れない」

と発言しているほど、後の代表作が多数収録されているのです。

それは様々なアーティストによりカヴァーされ、

現在でも歌い継がれているものばかりです。

また、当時の音楽セールスの指標であったオリコンから、

リリースからミリオン達成まで

最も時間がかかった(1994年3月21日付で達成。10年3か月21日)

アルバムでもあるのだそうです。

僕もこれをはじめてこれを聞いたのはのは

確か中学生の頃でしたが、現在でもこんな文章を書いて

いるということは、自分の内面の中でも

かなりの位置を占めているんだな、

と確信しております。永遠のラブ・ソングである「 I LOVE YOU 」。

自らの家出体験を普遍化した「15の夜 」。

現在は「渋谷クロスタワー」と称され、

歌碑も立っていて僕自身も実際に足を運び、

そこからの風景を眺めた表題曲である「十七歳の地図 」。

自分が自分であることの「決意」を切々と歌った

「僕が僕であるために」。

など、現在でも色あせない一人の「人間」が通り過ぎる

「瞬間」を見事なまでに

切り取った名作であります。彼の数すくなかった

芸能関係の友人の中で、生涯にわたって

友情を育んだ吉川晃司氏は、このアルバムが発売された当時、

自身のラジオのレギュラー番組で

「自分と同い年の奴が発売したアルバムで、

素晴らしいアルバムがある。

是非みんな聞いて欲しい」

とこのアルバムを大絶賛した。ということを、これを書くときに

初めて知りました。彼が26歳の若さで他界してから

ずいぶんと長い時間が流れましたが、

彼の残した「芸術」はいつまでも我々を

魅了してやむことはないでしょう。

十七歳の地図

十七歳の地図